「初めて」
これはいつからコーヒーなのか?
私はいつから人間なのか?
苦い、泥のような色をした水。それは泥水。
私が初めてコーヒーを飲んだのはいつの事だろう?
カフェインも入っていないコーヒー牛乳が最初だろう。実際コーヒーを飲み始めたのは、高校生くらいだろうか・・・
しかしその頃にはもう既に母がとっくに飲んでいたし、世界中のいたる所で、飲んでいる人がいた。
私は「初めて」コーヒーを飲んだ人間ではない。
コーヒーの起源。
私はそれを知らない。
「苦い、泥のような色をした水」を、誰かが最初に飲み、何か後に繋がるような感想を言ったに違いない。
でなければ、やはりこれは「泥水」になってしまっていたはずだ。
なぜなら、やはりそれの見た目はただの「泥水」だからだ。
相当喉が乾いていたのだろう。
しかし、多分作ったわけではない。もしそうなら、コーヒーにする前の「水」を飲めば、安全だし、苦くない。
何か偶然の産物なのかもしれない。というか、それしかない。
「泥水」を飲む理由。
ダメだ、もう喉がからからだ。しかし、最後の水は、この兎の糞のような形の、緑色のような何かのの上に全てこぼしてしまった・・・
これから日が昇り、ここも灼熱。こぼした水なんかすぐに蒸発してしまう。
その次は俺だ。
俺も時期に蒸発してしまうのだろうな・・・
その前に、この水を・・・
!!??
みるみる水の色が変わっていく・・・土のせいか?早くこの水を飲んでしまおう。
いや待てよ、ただの泥水ならいざ知らず、この兎の糞みたいな物さえも含んだこの水を、私は、私は・・・
--あぁ、あれから何時間の時が過ぎただろうか?
--いや、五分と経っていないのかもな。
!?
もう水がかなり蒸発してしまった。
思えばここに来てろくに寝てもいなかったな。
もう最期なんだ。
あの世への土産話が兎の糞水。飲んだ。笑えるな。
よし。
--ごくごく
少し苦いが、芳醇な香りがある。
うまいような気がする。
これがもう最期の力か、眠気も覚めた。
死んでも誰かに見つけてもらえるように、もう少し街の近くで死ぬか。
そして、
彼は街まで歩ききった。兎の糞水。後のコーヒーの力を得て。
という事があったんあだろうな。
でなきゃあんな「泥水」みたいなものは飲まない。
彼はそれを生き続けた。
コーヒーを初めて飲み。それをコーヒーにした人。
私は何かの「初めての人」になったことがあるだろうか?
無い。
では、この先何かの「初めての人」になれるだろうか?
多分なれない。
私とは、数え切れない程の誰か「初めての人」の上に成立している。
そして、
私は、誰かが初めて人間になった時から人間。
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